ごあいさつ

 近年ヒストリックカー・クラブの活動が盛んになりましたことは、かつて自動車が財産であった時代から思えば、将に豊かさとゆとりの象徴とでも云いましょうか、感無量なるものがあります。

 と、まあ、そんな堅苦しい話は抜きに致しまして、私たちのクラブが出来ましたのが1972年ですから、古い会員のほとんどは新車から今日に至るまで乗り続けている方、或いは親から譲り受けて乗っている方が多いのです。そんなわけで色々と苦労もありました。フロアシフトのコンテッサを見て、「なんだ、お前の車トラックみたいじゃないか」(当時は乗用車はコラムシフトが主流だった)と云われたり、「何時までそんな車に乗ってないで、新車を買ったらどうだ」とからかわれながらじっと我慢の子を続けること25年、今では街行く人々から、「いや懐かしいなー、大事に乗って下さいね」とか、「これ外車ですか?」などと声を掛けられながら、胸を張って走ることが出来るようになりました。これひとえにヒストリックカー・ブームのお陰と思っています。

 では何故コンテッサに拘るのか?それは別項の“日野コンテッサクラブのご紹介”を読んでいただくことにして、そんなこだわり人間を核にして、数多くの同士を吸収し、お陰様で今では130名の大所帯に膨れ上がりました。

 今後、クラブ員が一丸となりまして、かつて日本の道路を、この先進的技術(当時の)の塊のような素晴らしい車が走っていたのだということを、後の世まで伝えていきたいと思っております。宜しくお願いいたします。有り難うございました。

会長 高田幸雄